本日来院された70代患者さんの症例です。
⚫︎ 右股関節から大腿部、膝にかけての痛み。
⚫︎ 中学の時に運動していて痛みが出た時が始まりだと思う。
⚫︎2年前より悪化。手術を勧められる。
⚫︎腰の4番、5番目の椎間板が潰れている。
患者さんから得た情報です。
多くの患者さんは、痛みが発生したきっかけを考えてお話されます。
この患者さんは、中学の時の運動がきっかけだと思い込んでいますが、本当にそうなのでしょうか?
病院でレントゲンを撮った時病院の先生に、
「股関節の変性があるので、手術をするしか方法がない」
と言われたそうです。
痛みが改善しない原因は、
⚫︎股関節の痛みが出たのは、中学の時に運動をしすぎたせい
⚫︎ 手術しないと一生治らないような重大な問題
と思い込んでしまったために、脳の痛みを抑えるシステムが働かなくなってしまい、
痛みに過敏な身体の状態になっているのではないかと思われます。
また、病院の先生に「もう重いものは持ってはいけない」と言われて重い物を持つことを避け、
歩くと痛みが出るのであまりたくさん歩かないようにしているそうです。
このような行動の制限が身体の機能を衰えさせ、痛みを悪化させる悪循環になっているのだと思われます。
患者さんの右大腿部の前面の筋肉は強く緊張しており、押すと痛みがありました。
この痛みの場所は、患者さんが訴える痛みの位置と一致しており、
手術を勧められている股関節の痛みではないようでした。
このようなことをお話しながら、大腿部の筋肉を柔らかくすることを目的に施術を行い、
施術を終えて歩いて頂いた時には、痛みがずいぶんと引いていました。
私がアドバイスしたのは、
⚫︎ 少しずつ重ものを持ってもいいですよ。
⚫︎ 歩いて痛くなったとしても、手術が必要なほど大事にはなりません。
⚫︎ 自分で判断して悪い方に考えてはいけません。
これらの事は、私の個人的な経験から言っているのではなく、
エビデンスレベル(科学的根拠)の高い研究によって証明されていることです。
⚫︎ 重い物を持つと身体(椎間板や骨、筋肉)は強くなります。
⚫︎歩くのが良いといった多くの研究報告があります。
⚫︎悲観的な考え方やとらえ方は、脳の働きを低下させます。
正しい情報を与えて患者さんを安心させることも、
早く回復させるポイントです。
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