80代の患者さんが、1週間前に首を寝違えたそうです。
「普通なら違えても1週間で治るんだけどね。」
「病院でレントゲン撮ったほうがいいかなぁ。」
と言われていました。
首を左に向けた時と、右に倒した時に左の僧帽筋に傷みを感じるそうです。
物理療法と手技療法で左回旋時の痛みは取れたようでした。
症状からみて、1週間前に寝違えた時の筋緊張が残っているだけのようですが、
次の日に来院された時にも、
「まだ痛いけど、レントゲン撮らなくていいかなぁ」
と言われていました。
レントゲンで見つかるのは
この患者さんも、病院でレントゲンを撮れば何かしらの首の異常が見つかるでしょう。
年齢も80歳を過ぎていますから、
椎間板の変性や骨棘を指摘されるかもしれません。
医師から、「骨と骨の間が狭くなって、骨の変形もあります」
と言われれば、
「痛みが治らないのは、首の骨や椎間板に問題があるから‥」
と患者さんは思ってしまうかもしれません。
画像検査の異常は正常？
同じ年齢の人を画像検査すれば、
健康な人も、痛みがある人も同じような骨の構造変化が見られます。
顔のシワや白髪と一緒で、これがあるから「異常」とは言えません。
ですが、病院で画像検査をして骨の構造的な変化が見つかった時から病気になるのです。
この患者さんも、症状からして誰が見ても「寝違い」ですが、
病院でレントゲンを撮れば「頚椎症」という病気になるわけです。
あまり心配をせず、寝違いなんだから治るのが当たり前と思っていれば、
治療をしなくても自然に治っていきます。
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