20日前からの手指の痺れ、朝起きたときに指が曲がらない、箸を持ったときに肘の内側にかけての激痛。
このような症状で来院された男性です。
当院の前に整形外科で診てもらい、
薬と湿布をもらいましたが効き目がなく、症状が続いているそうです。
「病院では何と言われましたか?」
と尋ねたところ、
首のレントゲンを見て「首の骨はキレイですね」と言われ、
薬と湿布を出されたそうです。
病名も、原因分からないまま当院に来院されました。
つまりこの患者さんは、病院に行ったけれど異常が見つからなかったわけです。
しかし、こういった事は珍しい事ではありません。
日本人の多くが経験している腰痛では、全体の85%は原因を特定出来ない「非特異的腰痛」とされています。
MRIやCTなどといった現代医学をもってしても、
85%の腰痛はその原因が分からないのです。
この患者さんは手指の症状ですが、レントゲンでは異常が見つからない「原因不明」という事になります。
画像検査をすると、
1、関節や骨には異常がないのに痛い人
2、関節や骨の変形が強いのに痛みがない人
3、関節や骨の変形があり痛い人
4、関節の変形がなく、痛みもない人
このようなパターンがあります。
3と4の様に言われればその通りだなと思いますが、
1や2の様に言われると、「ナゼ?」と不自然に思うかもしれません。
50歳を超えた人の腰や膝の画像検査をすると、痛みがない人でも9割以上に関節の異常が見つかります。
つまり、ある年齢になると関節や骨の変形があるのは当たり前で、顔のシワや白髪と同じようなものなのです。
その為、痛みがあってレントゲンを撮るとその変性が見つかり、病名をつけられてしまいます。
今回の患者さんは30歳代でしたのでまだ骨の変性は進んでおらず、
画像検査で特定できる原因がなかったという事でしょう。
痛みやシビレがある人は、骨や関節に異常がないだけで何かしらその原因はあるはずです。
レントゲンで分かるのは「骨」の異常だけで、筋肉や血流などは分かりません。
痛みが生じるのは筋肉が緊張して血流低下し、発痛物質(痛みの物質)が発生して、その情報が脳に伝えられて脳が「痛み」として認識します。
また、組織に運ばれる酸素が不足すると、痛みやシビレ、筋力低下などが生じます。
この患者さんは、前腕の屈筋(指や手首を曲げる筋肉)に異常硬結(筋肉のコリ)があり、手首を反らしたり、筋肉を押したときに強い痛みがありました。
筋肉を緊張させたり血行が悪くなる原因は一つではありませんが、手指のシビレや痛みに関しては、硬くなった筋肉が柔軟性を取り戻し、血行が良くなれば回復していくと思われます。
あおふじ整骨院では、スポーツや交通事故によって発生した慢性痛の治療も得意としています。
当院では、
施術は院長が行います。
予約優先制となっております。
交通事故のトラブル等には法律事務所をご紹介します。