自分の口癖を人に指摘されて初めて気がついたといった経験はありませんか?
多くの人は自分の口癖に気がついていないことが多いと思います。
私が長引く痛みでお悩みの患者さんに多いと感じている口癖は、
「でも」と「痛い」です。
口癖にも「良い口癖と悪い口癖」があり、その内容によって心や体に影響を与えていることがあります。
その日の具合を尋ねた時に「はじめより良くなった」という人と、ひたすら「まだ痛い」と言い続ける人がいます。
「変わらず痛い」と言っている人に対して、「最初は歩く時に痛いと言っていましたが今はどうですか?」と聞いてみると、
「歩くのは平気ですけど、階段が痛いんです」と、良くなったところには触れようとせず、今の痛みだけを訴える人がいます。
また、最初に痛かったところを押さえながら、「ここの痛みはなくなりましたね」と言うと、
「そこはいいけどここが痛いんです」と、やはり良くなっているところや話題には触れようとしません。
痛いところにだけフォーカスしていて、まるで良くなったことを認めたくないのかと思うほどです。
このような人は完全に痛みだけに注目してしまっています。
はじめに10だった痛みが6に減った時に、「すごく良くなった」と改善した4の部分に注目する人と、
同じ6の痛みでも「まだ痛い」と残った6の痛みに注目する人がいます。
これは、物事の捉え方の違いです。
痛みが長引いている人は、痛みが悪化するのを恐れて外出を控えてしまい、次第に体がおとろえてくることがあります。
そうすると、体を支えるのが大変になり疲れやすくなったり、関節が不安定になって痛みが増してしまったりします。
このような人は「痛みがなくなってから外出や行動をしよう」と強く思っています。
そのため、「痛くても動ける範囲で動くほうがいいですよ」とアドバイスをしても、
「でも歩くと痛いんです」という答えが返ってきます。
それでもなんとか分かってもらおうと、治療のたびに言い方を変えながらこのような説明をします。
「歩かないと体が衰えてもっと痛くなりますよ」と言い方を変えてみても、
「そうですよねー」の後に「でも痛いんです」と続きます。
痛みがなくならないと行動できないと強く思い込んでいるために、相手に何か意見をされても「でも…」という言葉で自分の考えを守ろうとしてしまいます。
「痛い」と口癖のように言っていると、家族や周りの人が心配して過剰に世話をしてくれたりすることがあります。
それが続くと家事や送り迎え、仕事の肩代わりなど何でもやってもらうようになり、次第に自分でやることが減ってきて出来ることが少なくなります。
それが続くと、行動することが怖くなったり、自分は役立たずで必要とされていないと感じてしまったりして、気持ちも落ち込み自分では外出することができなくなる人もいます。
「でも」が口癖の人は、相手が善意で言ってくれていることに対しても、「でも…だから」とつい言ってしまいます。
これでは遠回しにその人の言ったことを否定していることになります。
例えば、歩くことが良いといくら説明しても「でも痛いから…」と言われてしまっては、相手は説明するのにも疲れてしまいそのうちに言うことをやめてしまいます。
「痛い」と頻繁に言う人は、院内にいるほんの1時間の間に20回、30回とこの言葉を繰り返しています。
話題の途中に「痛い」、動作をするたびに「痛い」。
日常生活でも同じように言っていると考えれば、1日何百回と口にしているのかもしれません。
もう口癖になってると言ってもいいでしょう。
痛いと口にしたり痛みを想像したりするだけでも脳は興奮し、痛みを強く感じてしまいます。
「あまり痛いと言わないほうがいいですよ」とアドバイスをすると、
「そういえばいつも言ってしまっています」とはじめて自分が口癖のように悲観的な言葉を言っていることに気がつく人もいます。
まずは、自分が悲観的な発言や考え方をしている事に気づくことが大切です。
悲観的な口癖は、他人や自分自身に良くない影響を与えることがあります。まずは自分がネガティヴに考えていたり、頻繁に口にしていたらその事に気づくことが大切です。
そして、可能であればそれを少しずつ修正していきましょう。
代わりに「楽しい、幸せ、感謝している」といったポジティブな言葉を口癖にすると、気持ちも前向きになって色々と行動できるようになり、痛みも楽になってきます。
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