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ストレスを見ないふりをしても身体に現れることがある

 50歳代男性のYさんは、定期的に当院に来院されています。


 通いはじめた頃は全身の痛みと、自律神経症状がいくつもありましたが、


最近は随分と症状が減ってきています。



 来院された時には、身体的な痛みの他にも家庭や職場のストレスについてもご相談いただいています。



 Yさんに、日常で嫌なことや辛いことはなかったか質問すると、「考えないようにしていたから大丈夫でした」や「仕事が少なかったから楽でした」といった前向きな回答をされることがあります。


 聞いていると、日常の出来事を無理やりポジティブに持っていこうとしているように思えます。

そのまま会話を進めていくと、だんだんと頭痛、肩痛、腰痛は強くなってきます。



  職場や家庭において相手の行動や言動が気になって許せない時、


 この位の問題は大したことないと思ったり、他に意識を向けてなかった事にしたりすると、


 不快な感情はどんどん抑圧されていき、ある時それが気持ちや身体の変調として現れることがあります。




 YさんとEFTタッピングのセッションを進めていくと、「〇〇さんのことが嫌なのかもしれない」や「〇〇に行きたくないのかもしれない」といった内側の気持ちが出てきたりします。


 この時、一時的に身体の痛みが強くなることがありますが、タッピングを終えると痛みや嫌な感情は減っています。



 思考に注目して物事を見ていると、自分の感情や本当の気持ちにたどり着けないことがあります。


 嫌なことを考えないようにしたり(思考)、相手を責めて状況を変えようとしても(行動)うまくいかなかったり、一時的に良くなっても効果は短期的で、また同じような問題が繰り返されます。



 自分の感情や本当の気持ちに目を向けて認めてあげることができるようになれば、いつまでも繰り返される同じような問題から解消されるのではないかと思います。