定期的に通院されている、50歳代男性のYさん。
土曜日に来院されましたが、随分とお疲れの様子でした。
前日奥様と口論になったこと、友人に飲みに誘われて面倒に感じているなどのお悩みがあり、メンタル的にも疲れているようでした。
そんなお話中にも、YさんのスマホからはLINEの着信音がなっています。
当院は予約制で他の患者さんがいないため、Yさんの着信音はいつもONのままです。
対人関係のストレスを感じやすいYさんなので、もしかしたらと思いLINEの相手は誰だと思うか聞いて見ると、「友人からだと思う」とのお答えでした。
最初に書きましたが、Yさんは最近友人関係が面倒に感じています。
LINEの着信音を聞いた時に何を感じているか尋ねてみたところ、
「イラッ」とするそうです。
つまり、LINEの着信音が耳に入るたびに、Yさんは「怒り」を感じていることになります。
この時、Yさんの脳内では何が起きているのか?
考えてみました。
着信音が鳴った時、
友人からの面倒な内容が来たかもしれないと予測します。
この時、脳の内側奥にある「扁桃体」という部分が興奮し、「不快」かどうかを判断します。
Yさんにとっては不快な事ですから扁桃体は興奮し、ノルアドレナリンを分泌させ、脳と身体を戦闘体勢にします。
これが短時間の反応であれば、身体は瞬間的な行動が取れるようになり、集中力が増すなど脳の反応も良くなるため、メリットといえます。
しかし、仕事から離れ自分の時間であるはずの休日に、LINEの着信音が鳴るたびにストレスを感じていては、脳の疲労は蓄積されることになるでしょう。
帰宅後や休日には、精神的な緊張から解放されてリラックスできる時間が大切です。
せめてLINEの着信音はオフにして、嫌なことに意識を向けないようにしましょう。