腰痛にお悩みの60歳代女性が来院されました。
もともと腰痛持ちですが、1ヶ月程前に庭いじりをしていて動けなくなり、10日間トイレに行く他は横になっていたそうです。
そして、前日またぎっくり腰になってしまい本日初診となりました。
痛めてから10日間も横になって安静にしていたことが気になります。
各国では慢性痛の診療指針として、「安静を回避し、日常の生活や活動を維持し、可能なら仕事も継続する」ことが強く勧められています。
重大疾患の可能性が疑われる〝レッドフラッグ〝の腰痛を除いては、4日以上の安静は機能障害を残しやすいと言われています。
動くことは、身体的な機能の維持はもちろんですが、動くことへの「不安や恐怖」が脳にインプットされ、痛みを鎮めるシステムが働きを低下させてしまうことを防ぐためにも重要と言えます。
患者さんは、痛みだしてから1ヶ月経過しても、痛みとそれに伴うネガティブな感情から生活が制限されてしまっています。
運動としては朝晩40分の犬の散歩をされていますが、腰痛が良くならないことからとても苦痛を感じているそうです。
そして、庭いじりもまだできないため、庭を見てはイライラしてしまうそうです。
痛くても朝晩40分歩いているのはプラスだと思います。
ですが、それに伴う苦痛や庭いじりができずイライラするといった感情は、脳にストレスを与えていると考えられます。
また、しゃがみ動作をする際には、緊張して全身に力が入っているのが自分でも分かり、最近は耳なりとめまいもするそうです。
それだけ心も身体も緊張状態が続いているといえます。
アクティベータで施術後は全身スッキリしたとのことです。
動ける身体をとり戻し、出来ることが増えてくれば脳は安心し、慢性化や再発しない健康な身体を維持することができると思います。