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不安になると出現する手首の痛み

体に痛みが出る時には、何か痛み出すきっかけが必ずあるものだと、多くの人は思っています。



そのため、どこかが痛くなると、過去に何をしたかを思いだし原因を探ります。



先週は鶴ヶ島にも雪が積もりましたので、雪かきをした、滑って転んだといった原因で痛みが出た方も多く、このようなケースでは痛みが出たきっかけはすぐに分かります。



しかし、来院される患者さんの多くは痛みの原因がはっきりとせず、多分こうだろうと自分の思いつくきっかけを伝えてきます。



「昔交通事故でむち打ちになったことがある」
「昔ヘルニアと言われたことがある」


といった具合に、場合によっては10年前、20年前のことが原因だと思い込む人もいます。




しかし、このように自分で思っていることが痛みの原因である可能性は低いといえます。



ケガや病気など、はっきりとしたきっかけがなくても痛みが生じることはあります。



ある患者さんは、不安になったときに左手首が痛くなるそうです。



診察中に、不安になる場面をイメージしてもらうだけでも、手首の痛みは出現します。



このように、心理的な問題から生じる痛みが確かに存在し、中にはこの患者さんのように自分でそのことに気づいている人もいます。



しかしながら、その可能性に目を向けず体にばかりフォーカスしている人が多く、それを自分で解消する方法を知っている人はあまりいないのが現実です。




大切なのは、不安、恐怖といった感情の動きによって痛みが生じることを知り、



今この瞬間の自分の感情に目を向けることです。



その感情が不快で手放したいと思えば解放する方法はありますから、それを学び継続して実践することで、不快な感情や痛みはだんだんと軽くなっていきます。